大阪で河豚料理「太政」を創業した実業家・青柳政二は、事業の
かたわら古美術品の収集と研究を行い、昭和58年、故郷である富山
の文化振興と発展を願い美術館を開館しました。自ら理事長となって
その運営を行い、芸術と自然の調和という基本理念は、青柳没後も
なお引き継がれています。
収集した600点余りの美術品は奈良時代から近代にいたる幅広い
もので中でも江戸時代初期に活躍した陶工・野々村仁清の作品は、
その質・量において他では見ることのできない貴重なものとなって
います。
今回の展覧会では、開館35周年を記念して、百河豚美術館が所蔵
する作品の中から、野々村仁清の作品をはじめ、陶磁器・調度・文
房具・武具・金工・浮世絵・水墨画・仏具・書など選りすぐりの名
品を二期にわけて展示します。
後期展では平成30年4月13日から5月27日に東京国立博物館で開催
された「名作誕生ーつながる日本美術」において北陸で唯一展示され
た『士庶花下遊楽図屏風』を展示します。